« 古代国家形成過程について思う | トップページ | 旬のもの »

2005年9月 1日 (木)

中世陶磁器の勉強会

というほどのものではないが、平安時代以降の土器と陶磁器について興味のあるTくんに対して、鋤柄が卒論と修論でおもにやってきた分野のレクチャーを例によってゆっくりペースで始めた。
資料は、今出川キャンパスを調査したときにみつかった膨大な量の陶磁器。自分で掘ったものもあるので臨場感がある。
いつもほかの校務に押されて十分な時間がとれないままで、この日もそうなってしまったが、一応、数年前にキャンパス京都でおこなった学際科目の講義ノートによる話をすることと、それから今出川キャンパスの調査でみつかった土器・陶磁器について、ひとつひとつその見方と解釈を説明することを柱にしようと、考えた。
この日は午後から今出川へ行く日とわかっていながら別の校務におされて、Tくんのところへ行ったのは11時すぎ。
さてさてどうしようと言いながら、とりあえず遺物にむかう。
今出川キャンパスからみつかった土器と陶磁器は、上京の中世文化を説明する重要な資料なので、調査の中で陶磁器の生産地を代表する愛知県と佐賀県から専門にお願いして個々の資料の評価をいただいた。東海の陶磁器については藤澤良祐さん、北部九州と東アジアの陶磁器については、大橋康二さんである。
その内容についてはすでに報告書で公にしているが、個々の陶磁器についての評価の得られている資料が目の前にあるという環境を活かさないてはないので、それらについてひとつずつ見ていきながら、製作技法や意匠や器種などについて観察していく。また編年表とも照らし合わせる。のを目標とする。
周知のように、今出川キャンパスは、平安時代までは一条より北の洛外だったため、その頃の歴史情報はほとんど無い。けれども、寺町の寮の調査も含めれば、鎌倉時代から江戸時代までを通しで見ていくことができる資料が揃っている。
鎌倉時代~南北朝:北志寮・臨光館の溝・渓水館の溝・寒梅館の井戸・寒梅館の溝
室町時代:臨光館の井戸のような土坑
安土桃山時代:寒梅館の大土坑ほか
江戸時代:無数
文化財解析的には、これらの資料の元素分析もできるし、3Dアーカイブもお手のもの。スペクトル分析や画像解析もやらないといけないだろう。リアル資料にこだわりさらにその先の歴史研究へ。思いは高まる。

« 古代国家形成過程について思う | トップページ | 旬のもの »

遺跡の見方」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 古代国家形成過程について思う | トップページ | 旬のもの »