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2005年9月 5日 (月)

雨の夢告館

台風が近づいている影響で、京田辺キャンパスは雨と雲に覆われている。
夢告館の5階は見晴らしがよく、三山木の方向から木津川の堤防を見渡すことができる。
雲の断片がこの景色にまとわりついてなんとも言えない雰囲気を醸し出す。
室町時代にこの丘陵を利用して館を築いた人たちも、こんな日を体験したのだろうかとあらぬ妄想にひたる。

高橋慎一朗 2005『武家の古都、鎌倉』山川出版社
 歴史を語るということは人をかたることかあるいは地域を語ることであるが、本書は地域を語る中で大いに人を語っている。これまでの研究をふまえ、文献の研究者の目から遺跡の解釈もおこなっている。関東の中世考古学が結局関西の中世考古学よりも歴史学として面白みのあるのはこういった研究姿勢の層の厚さによる。この本を片手に鎌倉を歩いてみたいと思う。

田原本町教育委員会 2005『笹鉾山古墳群』
奈良盆地の中でも、こんなところに古墳があるのかと思ってしまうような場所の古墳。近鉄田原本の駅の真北で、鏡作神社遺跡の南西だから、いわゆる盆地の埋没古墳群となる。ただし1号墳は現在高さ4.5mの墳丘があって、墳頂に稲荷神社が建てられている。入れ墨のある人物埴輪と馬形埴輪が発見されている。2号墳は削平されて水田と水路になっていた古墳。全長26m。時期は5世紀後半から6世紀頃という。
この時期は、河内で巨大古墳群がつくられていた時代、奈良盆地の巨大古墳群は、大和・佐紀・馬見・葛城に分けられてきたが、この古墳をつくった人々はこれらの地域とどのような関係になるのだろうか。

全国シンポジウム 中世窯業の諸相 2005年9月3・4日 文部科学省特定領域研究『中世考古学の総合的研究』特定領域計画研究『中世土器・陶器の生産技術及び全国編年研究と流通様相の年代的解明』
非常に大きなテーマの研究会が開催された。大きなテーマではあるが、中世土器と陶磁器の研究においては常にこれがセットで意識され続けてきた。1980年代の後半にあったその研究のたかまりから約20年。各地で熱心におこなわれてきた調査と研究の成果が凝縮されている。昨日も書いたが、考古学はこの地域に根ざした熱心さを大切にしないといけないことを再確認した。

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