« 春の新作 | トップページ | 松原内湖遺跡 »

2007年3月18日 (日)

平安京の住まいを考える

京大で西山先生の研究会がおこなわれ
下御霊神社と府立図書館を経由して東山一条へ
ちなみにあまり知られていないが
府立図書館にはその地で発掘された常滑の大甕がエントランスに展示してある
ほぼ完形で、京都市内ではあまり接することのできない資料だ

西山先生の研究会は平安京のすまいについてがテーマでおこなわれており
本日の報告は寄宿・寄住と婚姻に関するもの
裏松固禅の大槐門新槐門図から寝殿造図にかかわるもの
陶磁器の品質と居住者の関係についてのもの

最初の報告は平安時代の婚姻と居住の関係についてのもので
京楽さんに代表される研究史をしっかりふまえ
報告者自らの史料の見方と扱い方についての考えも整理した
1時間のしっかりしたものだった
久しぶりに
話しを聞きながら思考をプロセスをたどり思索をめぐらせることのできる報告で
面白かった
結論と評価にはコメントできる立場にないが
歴史系の報告はかくあるべきとの良い実例だろう

2番目の報告は寝殿造り鳥瞰図の『家屋雑考』で
有名な会津藩士で江戸後期の国学者の沢田名垂(さわだなたり)の
元になったと言われている裏松固禅が収拾した諸図について
なかでも本槐門図新槐門図と古図などの成立年代
と製作者についての考察が報告された
結論にしぼれば、本槐門図新槐門図は
大永年間に溯った九条家の邸宅をモデルとしたもので
古図との関係は説明できず
またいずれも裏松固禅より以前の住吉如慶にかかわる可能性もあるという
これまで藤本さんと京楽さんの研究に依ってきたが
史料研究でも次々と新しい見解が生みだされている

最後の報告は平安時代前期における邸宅跡の事例報告
9世紀の様子はこれまであまりよくわからなかったが
豊富な遺物を元にした刺激的な報告だった

自転車で一条通りに出ると
この冬からこれまでで一番の寒さと思われる風が吹きすさぶ
「黒いダッフルコート着て背中丸めて歩」く感じで
今出川へ途中でT先生とその卒業生のグループに会う

さあ、文化情報のみんなも刺激的な学びの中に飛び込もう

« 春の新作 | トップページ | 松原内湖遺跡 »

夢告館」カテゴリの記事