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2007年4月 7日 (土)

山王日枝神社

昔、猫というグループが「地下鉄に乗って」という歌をうたっていて
確か高校時代のことで、その頃は長野市に住んでいて、小学校の家族旅行以来東京へは行ったことがなかった
だからその歌詞の中にあった「イマアカサカミツケヲスギタバカリ」というフレーズが、まったくなんのことかわからないままにくちずさんでいたことを思い出す
その後東京へ行くようになって
「イマアカサカミツケヲスギタバカリ」が
「今、赤坂見附を過ぎたばかり」で「新宿まではまだまだ」だということがわかった

webでホテルを探したら意外にも手頃な宿がみつかったので
初めて赤坂に泊まることにした
新入生ガイダンスで賑わう赤門を出て本郷三丁目から丸ノ内線に乗ると
お茶の水・小川町・大手前・東京・銀座・霞ヶ関・国会議事堂で赤坂見附
新宿はさらのその先の四谷を越えてまだまだである
丸ノ内線という、都内の最も重要かつ有名な場所をつなぐ路線で
歌にもどれば、お茶の水の学生街で乗ったふたりが中野か荻窪あたりのアパートへ帰るために乗っている情景だろうかとなる
けれども
お茶の水から新宿ならば総武線に乗れば良いのに
まさか銀座で乗ったのだろうかと、地下鉄の路線図を見ながら
つまらないことを考える

テレビでよく耳にする赤坂・六本木とはどんなとこだろうかと地上に出ると
さすがに10時をまわっていても人通りが多い
地図を見ると南へ行って山王下を曲がれという
Dsc00673 山王って・・・と思いながら歩いていくと
左手にどこかで見たことのある大鳥居がライトアップされている
そう、比叡山の東麓、近江坂本に鎮座する、あの山王日枝神社である
そのすぐ東は国会議事堂、北西は東宮御所と迎賓館、西の先が青山霊園で南は新橋と六本木
そんな東京の中枢に山王日枝神社があるとは知らなかった

田舎者にとって東京は平らなイメージがあるが
歩いてみるとわかるように神楽坂や赤坂や乃木坂など坂の地名も多く
渋谷も地下鉄の駅が2階か3階にあるという谷である
今のファッションの流行は原宿から表参道を下った表参道ヒルズにあると聞くが
この下りきったところが渋谷から北東へのびる谷筋
この谷は明治通り沿いにうねうねと南東にながれ、慶応大学をまいて海に出る
増上寺のある丘陵は、この谷が海に出る直前の北の崖にあたっている
赤坂はこの谷に囲まれた北側にあたり
カシミールで見ると伊勢志摩のようなリアス式のでこぼこの地形がよくわかる
実際に昼間歩いてみれば、丘や谷がまわり中にあることに皆気づく

さてこの山王日枝神社
祭神は大山咋神
貞治元年(1362)の熊野那智大社文書旦那願文に「豊島郡江戸郷 山王宮」という文字があり
中世の在地領主だっ江戸氏が、後白河法皇によって東山に勧請された新日吉社へ寄進した、江戸郷内に建立したものと言われている。
1590年に家康が江戸城に入る時、梅林坂付近にあった社を紅葉山に移し、秀忠が江戸城の拡張で半蔵御門外に移遷、さらに明暦の大火後に現在の松平主殿頭屋敷跡に移されたという

国会議事堂と皇居は、赤坂のでこぼこの地形の北で、東京湾を望む安定した尾根上に立地している
江戸城以前から山王社がその場所にあったならば
しかるべき場所にしかるべきものがあったことになる

070407_11080001 翌日9時半の開館にあわせて佐倉の国立歴史民俗博物館へ行く
小島さんの企画による洛中洛外図を中心にした「西のみやこ 東のみやこ-描かれた中・近世都市-」の展示がおこなっている
久しぶりなので常設展もまわっていく
古墳時代前期の基準資料である
新山古墳の鏡が並んでいたもちろんレプリカだが壮観である
粉河寺の資料と共に、村上遺跡だろうか、中世の村の堂跡の遺跡の模型展示があるが、以前は気がつかなかった
平泉の展示では鋳鉄製の大きな花瓶がある
鉄の文化の象徴だろう
以前からあったと思うが、今回初めて鎌倉の巨大な地形模型に見入る
まわりの尾根上に、あたかも万里の長城のようは切岸がみえるが
今も現地で確認できるのだろうか
関東平野の平氏と藤原氏とそのほかの人々の分布がとてもわかりやすく
また応仁の乱の前と後の鉾立町や酒屋やなどの分布の図も良いなあと思いながら
リニューアル中の第3展示室以外、近代の展示までしっかり見て企画展の部屋で有名な歴博甲本の実物に再会する
寒梅館の展示制作で上杉博物館を訪れたとき以来

戦国から近世を描いた洛中洛外図と近世から近代の江戸図と長崎と堺と横浜
洛中洛外図屏風は、京都駅前の道の資料館の様に
左右に並行にたててその間に立って見られるコーナーもある
もちろんレプリカ
けれども、この見方はとても臨場感あふれる洛中洛外図の見方で面白い
できれば、真ん中より少し北に立ち
北を向いて、左右を振り返るように見るとよりリアルな中世の京都に出会える
前から気になっていたのだが
歴博甲本では入江殿が近衛殿の北にあって上杉本では東にある
これはどのように説明しよう
また歴博甲本の上立売通の南に今小路という通がある
これも気づかなかった
迫力ある江戸図屏風も面白く、堺の詳細な元禄図も見応えがあった
できれば品川もあればと思ったが、いずれするでしょう

浜名湖を過ぎた辺りから雲が厚くなってきた
奈良は雨だという

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