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2007年5月31日 (木)

八坂探索

その日は、それほど暑くもなく良い天気だった
京博の道長展は最終日のにぎやかさで
花背別所の経塚で発見された土器の壺が鳥羽離宮でみつかっているものと似ていることや、大和文華館の笠置曼荼羅図に中世の笠置寺の風景があったことを学ぶ
外へ出ると馬町の十三重塔がふたつ並んで建っている
良く見ればその隣にあるのは
敷地の南東の隅には五条大橋の脚もおかれてる

博物館というところは何度来ても勉強になるところだと思いながら四条京阪へ
院生5人と学部生1人を連れて森先生のギャラリーから八坂と六波羅へ探索
まずは白川
その上流には縄文時代の遺跡があり、平安時代後半には頼通の邸宅と後白河の六勝寺がおかれ、現在その下流の風景は祇園の新橋通になくてはならない風情を醸し出している
歴史の舞台が川と密接に関わっているということと
けれども、現在の白川の下流はかつての白川の支流である小川だったということ
つまり現在の風景から直接歴史を語ることの難しさの2点のポイントを説明

その白川沿いに東へ向かうとすぐに大和橋
ここが有名な大和大路の跡になる
白河から六波羅の西端を通り法住寺街区の西端を通り大和に向かう古代以来の幹線
このあたりで、現在の風景の中に立ちながら古代・中世の空間を歩く感覚を目覚めさせる
四条以北の祇園村も確かに現在有名な祇園なのだが
実は白川を北にあがった新門前通と古門前通は、近世にうまれた知恩院の門前町で、古美術の店が多い区画
ひとくちに祇園と言ってもその中身は複雑

ギャラリーで森先生の学びを会得した後
四条通を石段下へ
北西角にある有名なお鮨やさんを教えて修理中の西楼門をくぐる
京都を代表する観光スポットだけあった皆一度は来ているようだが
境内に入りぐるりとまわりを見渡してなにか感じたことがないかと聞く
さすがに院生
4月から5月にかけての授業のポイントをしっかりつかんでいて
八坂の境内の風景と身近な見慣れた神社の風景の違いをこたえる
石段下に象徴される八坂神社だが
正式な門は南にあって、中世にさかのぼれば、その先に百度大路と呼ばれる直線道路が続いていたという
祇園祭で有名なため、四条大路を軸とした洛中との関係が先に頭に浮かぶ八坂神社だが
たしかにその境内が下京であったことからそれも重要な要件ではあるが
もともと八坂の起源には平安京成立以前にさかのぼる渡来系氏族の八坂氏との関係があって
この地の意味を考えるときには、それを前提にしなければならないということ
そんな話しをしながら八坂村の南の範囲にあたる下河原に向かい八坂神社を南下する
みれば道は平坦で、右手は東山通への急な下り坂、左手はまもなく東山へ向かう上り坂
奇跡的にできた平坦面に続く道の先に見えるのが八坂の塔で有名な法観寺
そこから先は清水への坂
八坂とはそんな場所である

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