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2007年10月 5日 (金)

ぜひ読んでもらいたい本

7月の『京都の歴史を足元からさぐる』[洛東の巻]に続いて
森浩一先生の新刊がこの5日に出た
タイトルは『古代史おさらい帖』筑摩書房である
副題は考古学・古代学課題ノートとなっており
「古代史の入門書」としての位置づけとされている
けれども
「はじめに」をみると
森先生の古代学と考古学、さらには歴史研究に対する真摯で熱い思いが伝わってくる
帯にもある文章だが引用したい

「考古学や古代学の入門書とはいえ
型どおりの入門書にするのでは堅苦しすぎる。
それと名の通った研究者が暗黙のうちに使っている基礎知識のなかにも
実は未証明のうえに出来上がった脆弱さをもつものさえある。
このように考えると
入門書とはいえ
既成の学問成果を列挙するだけではなく
一見学問の成果(到達点)のようにみえる事柄についても
それが強固な資料を咀嚼したうえに出来上がっているのか
まだそこまで至っていないのかを
一人一人が自ら会得してほしいというのが
ぼくのねらいである。」

そしてキーワードは
「土地の見方」「年代の見方」「人の見方」の三つ

思い起こせば学生時代以来
この三つのキーワードと
強固な資料を咀嚼して出来上がっているものかどうかの自らの会得の鍛錬を
学び続けている
その凝縮をこの本で、また新しい形で学ぶことができる
来年の授業では、これを重要参考図書としてすすめることを目標に
なお、一層の鍛錬を重ねたい

さすがに森先生らしいタイトルの付け方で
そのコンセプトは
くる日もくる日も、あれこれの事を頭のなかで反芻している者のイメージだという
そして
きちんとした見方と自分なりに解釈することを身につけることの大事さ

表紙は大川の船渡御である
森先生の人柄が盛り込まれており
これがまた良い

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