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2007年11月11日 (日)

日本の活力の本質は多様性にあるという話しに深く感銘を

この週末に、愛知県春日井市で、第15回の春日井シンポジウムが開催された
今年のテーマは「日本の食」である

18時40分の奈良駅前は、男性二人の若いグループのミニコンサート
ギターと二胡だろうかとても琴線に触れるメロディーが広場に響く
と、ここまで書いて気がついた
余談だが、ワープロを使うようになってもう20年以上になる
最初は確か富士通のオアシスかその次の機種だったと思う
その間、漢字を忘れるとか色々なことを言われながら今日に至っている
が最近、気になってきたことに文字と表現の関係がある
この数年は、みんなで共感できるように
できるだけやさしい表現を使うように努めてきており
ひらがなにも気を配るようにしてきているが
「きんせん」とか「ひびく」は、やはり、「琴線」や「響く」だと

世界史的な視野の中で日本文化を伝えるという仕事は森先生以来のコンセプトであるが
懐古的でなくとも本来の日本文化を伝え、活かすためには譲れないところがあると思う
ワープロの普及の一方で、これまで以上に意識されるべき時期になったかとも
そんなことを考えながら東名阪から名古屋高速を降りて駅に着くと
そこは、今日本で一番元気な街名古屋
先端のファッションに身を包んだ若者達が歩き、踊り、主張する
これもまた、これまで何度も繰り返されてきた日本文化だとも思いながら
閑話休題

講師は、八賀晋先生、鳥羽市教育委員会の野村隆さん、岩手大学の名久井文明さん、名古屋経済大学の日比野光敏さん、和田萃先生、野本寛一先生、小泉武夫先生、そして森先生
八賀先生は、棗というとても覚えられない漢字の果実について、古墳時代以前に遡るお話しを
野村さんは鯨、名久井さんは木の実、日比野さんはすし文化のお話を
和田先生は主に近世の紀行文にみられる食のお話を
やはり大学の先生として、学部学生に手ほどきされた資料をふまえ幅の広い視野を
野本先生は、昨今注目されてきている「山」のお話豊富な調査経験に基づいた「山」へのアプローチは、さすが学問の深さを感じさせるもの
一番印象的だったのが、このタイトルにもなってることで、先生の表現を借りたもの

同様な言葉は色々な分野で色々な人によって語られてきたが
日本だけにとどまらず、これから先の人類史を導く一番本質的なキーワードだと思う
そしてうちの学部のコンセプトを象徴するキーワードでもある

森先生は日本文化の深層への問題提起を粟から解き明かす
野本先生と同じように、蓄積の学問の重さを実感しながら
いつのころだろうかいくつもの大きな問題が議論され、高まり、注目された
しかし、それもいつのまにか過去のことになった
けれども考えて、見直さなければならないことは少しも減っていないということを思い知らされる
いつもと変わることのない刺激的なお話である
「生涯不熟」という、良い言葉をつくっていただいたことに感謝しながらメモに必死

小泉先生は東海の地域の特質を地形と環境と食から解き明かす
饂飩と蕎麦、鮪と鰤、豚肉と牛肉、雑煮の具、うすくちとこいくち、納豆などなど
さまざまな東西の文化圏の境界にある東海の特質を解き明かす
その代表がやはり東海の食文化を代表するあの食材だと
そしてその訳はと
納得の話しだった

シンポジウムの中で野本先生や小泉先生、そして森先生が言われた
日本文化と食につながる危機感を強く共感し
あらためて森先生の食の記録の偉大さに密かな闘志を燃やしながら
久しぶりに会った二人の卒業生の元気さにほっと安心

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