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2008年8月27日 (水)

阿波彷徨

その店はまるで昭和40年代だった
駅を降りると左手にとても懐かしいアーケードの商店街がのび
右手にはバス通り
その店は、駅からバス通りに出たすぐのところにある
古いドアをあけると
クリーム色に塗られた天井から太い梁が飛び出し
大きなプロペラがゆっくりと回っている光景が目に入る

店の中には地元のご婦人が他愛もない話しをして
奥のテーブルでは男性がなにかの本を読んでいる
昭和52年の寺町二条の喫茶店で見た雰囲気がそこにあった
ランチに付いてくる珈琲にはやわらかめとかためがあるという
やわらかめを頼むと
暫くして奥でミルをひく音が聞こえる

運ばれてきたコーヒーカップは
肉厚の陶器製で表面には複雑な文様が描かれている
さらにフレッシュも懐かしい専用のミニカップで
またきっと来るような気がしてしまった

断続的に降り続く雨にすっかりあきらめていたら
西原の手前から突然雨がやみ
田圃の水面が静かにひろがっている
思い切って西原で降りて歩き出す
さっきの場所で傘が壊れて
そのまま列車に乗ったので
ここで降られたらもうどうしようもないなあ
と思いながら
さてこのあたりが阿波公方の館だろうかと見渡す

資料館は阿波公方の館と伝承のある場所に建つ
発掘では16世紀代の資料は見つからなかったようだが
周囲の地形に痕跡が見られないかと外を見るとまた雨が降り出している
あきらめて西光寺へ
義稙と義冬と義栄を祀る石碑がある
義冬が最初に館をおいた場所とも言う
吉野川に次いで大きな那賀川が紀淡海峡に注ぐ河口をわずかに遡った北岸にあたる
資料館の地図によれば、さらにその北にも館の跡があるという
またあらためて歩いてみなければ

阿南に着いて暫くすると雨が一段と激しさを増す
川はいよいよ水嵩を増している
さて本日のこれからの運命や如何に

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